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精油とハーブのプロフィール事典《シーバックソーン(沙棘、ヒッポファエ)Sea buckthorn》
![]() 英名:Sea buckthorn ![]() シーバックソーンは、ユーラシア大陸原産のグミ科の落葉低木です。和名を「沙棘」(サジー)あるいは「スナジグミ」(砂地茱萸)、属名から「ヒッポファエ」とも呼ばれています。サジー(Shaji)は中国名で、英名で「シーベリー」とも呼ばれています。40度を超える気温に耐えることの出来る強い植物で乾燥した砂地に植生し、水を強く吸収する根を持ちます。雄花と雌花があり、風媒花として受粉して実を結びます。棘のある木に銀緑色の葉を付け、9〜10月に淡い緑色の花を咲かせます。花後になる橙色の小さな丸い実には強い酸味があり、卵型の茶色の種子が入っています。この種子は鳥に食べられることで運ばれます。生の果実は渋く、酸っぱく、食用には不向きで、果実は一般に圧搾、精製されてジュースやジャムなどに加工されます。ジュースも酸味が強いのでハチミツなどの甘味を加えると飲みやすくなります。近年、シーバックソーンの果汁はビタミンA・C・E、鉄分、亜鉛、アミノ酸、脂肪酸などを含む栄養豊富なスーパーフードとして知られています。属名の「Hippophae」は「輝く馬」の意味で、これはこの植物の葉や枝を馬に与えると毛並みが良くなることに由来します。歴史の古い薬用植物で古代ギリシアの植物学者テオフラストス、古代ローマの医師ディオスコリデス、博物学者の大プリニウスらがシーバックソーンの薬効について著述しています。アーユルベーダ、ユナニ医学、中医学では肝臓や心臓の症状、皮膚疾患などの薬草として用いられてきました。ハーブ療法の有用部は果実と葉で、果実から採れるオイルは「シーバックソーンオイル」、「ヒッポファエオイル」としてスキンケアやヘアケアなどに用いられています。オイルは外用だけではなくサプリメントとして利用され、海外の研究ではシーバックソーンの果実を摂取すると食後の血糖値の上昇を抑えることが発見されています。その他にも閉経後のエストロゲンの減少による膣の乾燥に対するシーバックソーンオイルの研究も行われています。動物実験においてはシーバックソーンのオイルの塗布が創傷治癒を促進することが発見されています。ドライの葉部はタンニン、揮発成分を含み収れん作用があり、ティーとして飲用されますが、国内の流通はほとんどありません。なお、シーバックソーンに関して、果実の摂取や外用に対する禁忌事項は特にありません。
シーバックソーンオイルは果実と種子から抽出されます。豊富なビタミン類、フラボノイド、脂肪酸、フィトステロール、カロチノイドなどの栄養を含んだ赤オレンジ色のオイルです。人の皮脂に似たパルミトレイン酸を含み、皮膚を柔らかくして皮膚細胞の再生を促します。肌にハリを与え、加齢による乾燥や成熟肌をケアに役立ちます。国内では外用オイルや食用サプリメントとして流通しています。 基材の成分:パルミトレイン酸、リノール酸、α-リノレン酸、γ-リノレン酸、ビタミンC・A・E、フラボノイド、アミノ酸 一般的な基材に期待される作用:(外用)保湿、皮膚軟化、抗菌、抗炎症 匂い:フルーティな種子油の香り
◆すり傷、小さな火傷に
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